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日本経済事情 第11回

2004.6.26  .

21世紀の産業構造

塩沢由典  .

(1)歴史からの教訓

○農業 100年の変化
従事者数・付加価値生産額比率ともに減少。
食料消費量は減っていない。
農業生産力が向上したから、従事者数が減った。
食料に対する需要の飽和

○工業 
今後の変化:いずれ工業従事者は10パーセントを切る。
製造業 1992年の1500万人をピークに減少に転じている。
製造業の付加価値生産比率も低下していくだろう。

(2)就業構造変動の論理

○なにがこのような変化をもたらすか
a.工業生産力の増大  自動化・省人化・無人化
b.工業製品にたいする需要の飽和

○ひとつの事例 100万人の仮想の町 工業生産性2倍 製品物価は不変 賃金は2倍
A 1万人:農業、10万人:工業・輸送、30万人:商業・金融・公務、30万:文化・学術=>
B 1万人:農業、5万人:工業・輸送、30万人:商業・金融・公務、35万:文化・学術
AのGDP 1+10+30+30=71 BのGDP 2+10+60+70=142

(3)これからの産業

「その他の経済活動」(先進国の事例)
合衆国日 本ドイツフランスイタリア
その他の経済活動5248484822 %
卸売・小売、飲食店、ホテル業1614131433 %
合計6862616255 %

○「第4次産業」育成の課題 「第4次産業」ってなに?
娯楽・観光・健康・芸術・学術  輸出分野:ゲームソフト、アニメ、漫画
コンテンツ産業 ブロードバンド、多チャンネル時代=>Video Journalists=>BM

創造階級同%工業%サービス農業
19002,90010.035.816.737.5
19306,78913.939.625.221.2
196012,18717.937.733.36.1
199029,67025.426.045.73.0
199938,27830.126.143.40.4
出所:R.Florida(2002) p.332

(4)どう考えるべきか

「ものづくり立国」は正しいか。





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